スポーツ医科学レポート![]() |
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| 成長期のスポーツ指導(8−4) | ||
| 加藤義弘(岐阜大学医学部) | ||
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オリンピックやプロ選手の過去の競技成績をみてみると,子供の頃から活躍していた選手もあれば,いわゆる大器晩成型であとになって脚光をあびるようになった選手もいます。どちらのタイプでもその競技を継続できたことが栄光をつかんだ最大の要因と言っても過言ではありません。どれだけ才能のある選手でも継続できなければ栄光を勝ち取ることはできません。限りない可能性を秘めた子供たちが,スポーツを始め,選手として活躍するために継続することが大切です。そのためには本人の努力や家族の協力だけでなく,成長期の選手を指導する大人の役割も重要になります。 |
また、この頃はスポーツとの出会いの時期でもあり、気軽に参加でき、楽しく運動できるような配慮が必要となります。中学生の時期は主に呼吸・循環器系の発育がさかんになります。この時期には「持久力をつけること」を目標にします。つまり有酸素運動を十分に行い「ねばり強くなること」が大切です。この頃には専門種目が決定することが多く、それによりトレーニング内容も変化していきます。15歳から18歳は生殖器系の発育が著しく性ホルモンによる男女差がはっきりしてきます。特に男性では男性ホルモンによる骨格筋の発育が著しい時期です。また、この頃から女性では貧血などの問題も多くなってきます。この時期には「力強くなること」を目標とし筋力トレーニング等を行います。競技種目もより専門的となり、競技選手を目指す時期でもあります。 以上はあくまでも一般論であり、子供の発育には大きな個人差があることを念頭に置き、個人に適した指導を考えなければなりません。また、成長期には特有の内科的、整形外科的な疾患があります。痛みや体調不良の訴えがある時には、すみやかに専門医を受診し相談することも重要です。 そして最後に何よりも大切なことは、長く続けられる環境を整えてあげることです。そのためにはトレーニング内容だけでなく、子供の心を大切にし、子供達が理解できる指導をし、楽しくスポーツをさせることが大切です。成長期の子供達のスポーツ指導は何かと苦労が多いと思います。しかし時として、大人ではみられないような成長をみることができます。そのような時が指導者として最高の喜びを感じるときではないでしょうか。
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